
仮想通貨 に将来性はないのかな…。
投資先として検討してるんだけど将来性があると言う人とないと言う人両方ともいるし…。
ビットコインは2021年に700万円近くまで上昇して話題を呼びましたが、2022年2月末時点では400万円ほどまで下落してしまいました。
仮想通貨は価格変動が大きいことで有名ですが(ボラティリティが大きい)、果たして今後仮想通貨の将来性はないのでしょうかあるのでしょうか。
今回の記事では、格付け機関や著名人による仮想通貨(主にビットコイン)の今後の予想や、将来性があると言われている仮想通貨について紹介していきます。
仮想通貨の将来性はない?ある?
この記事の結論
- 多くの金融機関は、仮想通貨は長期的に見れば将来性があり、値上がりすると予想
- スイス金融大手UBSは仮想通貨に非常に懐疑的
- AIの予想でも、長期的に見れば値上がりする。特にNFT関連銘柄は高騰の予想がされている。
- ビットコインがデジタルゴールドというのには疑問符が付くが、今後も長期的に見れば将来性はあると言える
格付け機関やAI、著名人の予想

仮想通貨の将来性について言及している格付け機関や著名人をひとつづ確認していきましょう。
格付け機関、金融機関の予想
ゴールドマンサックス
今後5年以内にビットコインは10万ドルを超えると予想
2022年1月に、ゴールドマンサックスはビットコインの価格が今後5年以内に10万ドル(約1200万円)を上回る可能性があると見通しを示しています。
昔ながらの価値の貯蔵先としての金(ゴールド)から、ビットコインがシェアを奪っていくと予想しています。
2022年1月時点ではビットコインや金(ゴールド)などの通貨以外で価値を保存する市場において、ビットコインの市場占有率は約20%でしたが、5年以内に50%に到達する可能性があると見通しを示しています。
このシナリオが実現すれば、ビットコインの価格が5年以内に10万ドルを超えるとしています。
このシナリオが実現すれば、ビットコインの価格が5年以内に10万ドルを超えるとしています。
出典:Goldman Sachs says bitcoin will compete with gold as “store of value”
Weiss Ratings
ビットコインやイーサリアムには一定の評価
Weiss Ratingsは1971年に米国で創業した歴史ある格付け機関です。
Weiss RatingsはA(素晴らしい),B(良い),C(普通),D(あまり良くない),E(良くない)の5段階で格付けをしています。
それによれば、2022年2月時点ではビットコインやイーサリアムなどはB+という評価でした。
Weiss Ratingsは仮想通貨銘柄の570種類を評価していますが、A評価は0、B評価は18という結果でそれ以外はC,D,Eでした。
A評価がない理由ですが、Weiss Ratingsは「多くの仮想通貨が過大評価されており、価格暴落の恐れがある」というようなコメントを残しているのも関係していそうです。
ただし、2020年2月にはビットコインをA-評価したこともあり、予想は今後も変わる可能性が高いので要注目です。
出典:Palm Beach Gardens ratings agency will rate cryptocurrencies
:Weiss Ratings
:COINTELEGRAPH Weiss Ratings Upgrades Bitcoin to A- Ahead of Halving
JPモルガン
現時点ではビットコインは過大評価されているが、長期的には15万ドルになると予想
JPモルガンは、ビットコインを金(ゴールド)と比較しながら現在の公正価格を計算した結果、ビットコインの公正価格は現時点で3万8千ドルとしています。
つまり、2022年2月時点ではビットコインは過大評価されているということになります。
その理由として、ビットコインは金(ゴールド)と比較するとボラティリティ(価格変動リスク)が約4倍あり、機関投資家の参入障壁が高いことなどを挙げています。
その上でボラティリティが金の3倍に縮まれば、長期的にはビットコインは15万ドルになると予想しています。
実際、ビットコインのボラティリティは減少傾向にあり、2016年から2017年の価格変動は約52倍でしたが、2020年から2021年は約18倍でした。
出典:JP Morgan predicts Bitcoin to reach $146,000 in long run and $73,000 in short-term
スイス金融大手UBS
仮想通貨はリスクが高く投機的で、これから長年価格低迷すると予想
UBSはビットコインなどの仮想通貨に対して非常に懐疑的なスタンスを崩していません。
まずボラティリティが大きいことを挙げ、さらに今後はCBDC(中央銀行デジタル通貨)が普及することで仮想通貨だけが持つ強み(国境を越えた素早い送金など)が失われる可能性があると指摘します。
仮想通貨をデジタル資産を支えるテクノロジーとしては一定の評価をしているものの、リスク許容度の高い投機的な投資を行える人のみに適しているとしています。
仮想通貨には技術的な欠陥もあるとし、さらにFRBの利上げに伴い資金が安全性の高い債券投資に流出してしまい、「仮想通貨の冬」がやってきて、長年価格が低迷するとも指摘しています。
AIの予想

仮想通貨の将来性に関しては、AIからも分析されています。
ここではCoin Price ForecastとDigital Coin Priceという二つのAI予測を見ていきます。
Coin Price Forecast
Coin Price Forecastはビットコインの価格予想を以下のようにしています。
ビットコインの価格予想 | |
---|---|
2022年末 | $45,682 |
2025年末 | $115,363 |
2030年末 | $156,391 |
2033年末 | $132,986 |
Coin Price Forecastは2028年にビットコインが166,278ドルに最高値を迎え、それ以降は緩やかに価値が下がり落ち着いていくような予想をしています。
また、イーサリアムは以下のような予想になっています。
ビットコインの価格予想 | |
---|---|
2022年末 | $45,682 |
2025年末 | $115,363 |
2030年末 | $156,391 |
2033年末 | $132,986 |
ビットコインとは異なり、イーサリアムは2033年までにかけて上昇をし続けると予想しています。
Digital Coin Price
Digital Coin Priceはビットコインの価格を以下のように予想しています。
ビットコインの価格予想 | |
---|---|
2022年末 | $53,161 |
2023年末 | $62,934 |
2025年末 | $83,975 |
2028年末 | $138,172 |
2030年末 | $180,092 |
2031年末 | $214,831 |
Coin Price Forecastとは異なり、今後2031年までは上昇し続けていくと予想しています。
また、イーサリアムは以下のような予想になっています。
イーサリアムの価格予想 | |
---|---|
2022年末 | $3,670 |
2023年末 | $4,229 |
2025年末 | $5,508 |
2028年末 | $9,087 |
2030年末 | $12,42 |
2031年末 | $14,64 |
著名人の予想

孫正義
よく分からない。
孫氏は以下のようなコメントを残しています。
ビットコインは、それが良いのか悪いのかという議論が従来から何度も行われていますが、本当に価値があるのか、あるいはバブルなのかという点は、私もよくわかりません。一方、暗号資産が欲しくて投資している人もたくさんいて、欲しい人に対して提供するインフラやプラットフォームは無視できない数の人々が参加し、金や株や債券と同じように暗号資産を買う人が増えているので、それそのものを非難する必要はないと考えています。常に社内でも議論しています
https://newspicks.com/news/5841343/
イーロン・マスク
環境に悪いのがネックだがこの問題が解決されればいい感じ。現金に比べればましだが救世主ではない。
イーロン・マスク氏は
「暗号資産は救世主ではない」
「現金に比べればましな流動性の形態」
「ここ数カ月の(ビットコインの)電力使用量は狂気だ」
「採掘者によるクリーンエネルギーの合理的な使用が確認でき、将来のポジティブなトレンドが見られれば、テスラはビットコインによる決済の受け付けを再開するだろう」
「憶測を明らかにするために、テスラ社はビットコインを売却していません」
などとTwitterで発言し、仮想通貨を支持しているのか支持していないのかよく分からない状況が続いています。
ホリエモン(堀江貴文氏)
ATMのような前近代的なシステムを能動的に変えるポテンシャルがあり、社会システムの効率化につながる。
ホリエモンは2013年の時点でビットコインに注目しており、
「ビットコイン(仮想通貨)が日常で使われるようになる瞬間は、ある日突然訪れるだろう」
「世界の特定の国では、決済手段の全てがビットコインに置き換わる可能性がある」
「少なくとも、大企業が(ビットコインなどの)事業展開をして攻めて来ることになるだろう」
と述べています。
実際、2021年にはエルサルバドルがビットコインを法定通貨にし、あらゆる大企業が仮想通貨業界に参入してきています。
さらに2017年のインタビューでは
惹かれるというよりは、システム構築コスト的にも、不透明な一部の免許事業者が握ったままの古臭いシステムやらネットワークをシンプルに能動的に変えられるという事を応援したいと思いました。
また個人的に現金をわざわざATMで引き出して持ち歩くとか前近代的ですが、そのような慣習も能動的に変えられると思いました。
あとは、スマートコントラクトというブロックチェーンを利用した契約の仕組みも出来るようになるので通貨の全世界的なデジタル化効率化のみならず、社会システムの効率化にもつながると思いました。
【前編】堀江貴文氏が語る、仮想通貨ビットコインから今話題のVALUまで https://coinchoice.net/horie_takafumi_bitcoin1/
と述べています。
具体的に何ドルの価値になるだろうといった予測ではないですが、将来性があるという見解を維持しています。
松田康生(楽天ウォレットシニアアナリスト)
松田康生氏は2022年1月19日、2022年のビットコイン相場の見通しについて以下3つのシナリオを予想しました。
- マインシナリオ(60%):2022年末に360万円
- サブシナリオ(30%):2022年末に180万円
- リスクシナリオ(10%):2022年末に1200万円
将来性があると言われている仮想通貨は?

ここまでは主にビットコインやイーサリアムについて見てきましたが、アルトコインも含め将来性があると言われている仮想通貨は何があるのでしょうか。
Weiss RatingsでB評価された仮想通貨から見ていきましょう。
Weiss RatingsでB評価された仮想通貨18種類
- ビットコイン(BTC)
- イーサリアム(ETH)
- リップル(XRP)
- カルダノ(ADA)
- ポルカドット(DOT)
- ポリゴン(MATIC)
- チェーンリンク(LINK)
- FTXトークン(FTT)
- サンドボックス(SAND)
- Axie Infinity(AXS)
- ステラルーメン(XLM)
- ユニスワップ(UNI)
- ライトコイン(LTC)
- クリプトドットコイン(CRO)
- LEOトークン(LEO)
- Curve DAO トークン(CRV)
- テゾス(XTZ)
- Aave(AAVE)
こちらのB評価を受けた仮想通貨も時間がたてば変動する可能性が高いので、最新情報はWeiss Ratingsの公式サイトをご参照ください(こちら)
AI予想に基づく10年後に高騰している仮想通貨ランキング
Weiss RatingsでB評価された仮想通貨は、Coin Price forecastとDigital coin priceの予想は今後どのようになっていくのでしょうか。
ここでは2031年時点での価格予想をひとつづつ確認し、Coin Price forecastの予想で何倍に上昇するかをランキング形式にしています。
ビットコインとイーサリアムは上記で表にしてあるので省かせて頂きます。
【1位】サンドボックス(SAND)
現在の価格 | $3.17 |
---|---|
Coin Price forecastの予想(2031) | $72.29 |
Digital coin priceの予想(2031) | $16.78 |
【2位】Axie infinity(AXS)
現在の価格 | $50.48 |
---|---|
Coin Price forecastの予想(2031) | $1,144 |
Digital coin priceの予想(2031) | $274 |
【3位】ステラルーメン(XLM)
現在の価格 | $0.18 |
---|---|
Coin Price forecastの予想(2031) | $0.99 |
Digital coin priceの予想(2031) | $1.04 |
【4位】Aave(AAVE)
現在の価格 | $133.99 |
---|---|
Coin Price forecastの予想(2031) | $685 |
Digital coin priceの予想(2031) | $758.88 |
【5位】ポルカドット(DOT)
現在の価格 | $16.39 |
---|---|
Coin Price forecastの予想(2031) | $78.47 |
Digital coin priceの予想(2031) | $89.20 |
【6位】ポリゴン(MATIC)
現在の価格 | $1.46 |
---|---|
Coin Price forecastの予想(2031) | $6.99 |
Digital coin priceの予想(2031) | $7.90 |
【7位】カルダノ(ADA)
現在の価格 | $0.89 |
---|---|
Coin Price forecastの予想(2031) | $4.23 |
Digital coin priceの予想(2031) | $5.10 |
【8位】チェーンリンク(LINK)
現在の価格 | $13.90 |
---|---|
Coin Price forecastの予想(2031) | $64.61 |
Digital coin priceの予想(2031) | $75.05 |
【9位】ユニスワップ(UNI)
現在の価格 | $8.79 |
---|---|
Coin Price forecastの予想(2031) | $36.20 |
Digital coin priceの予想(2031) | $48.65 |
【10位】ビットコイン(BTC)
現在の価格 | $38,896 |
---|---|
Coin Price forecastの予想(2031) | $139,806 |
Digital coin priceの予想(2031) | $219,186 |
【11位】テゾス(XTZ)
現在の価格 | $3.03 |
---|---|
Coin Price forecastの予想(2031) | $10.51 |
Digital coin priceの予想(2031) | $16.45 |
【12位】FTXトークン(FTX)
現在の価格 | $41.39 |
---|---|
Coin Price forecastの予想(2031) | $143.18 |
Digital coin priceの予想(2031) | $227.91 |
【13位】ライトコイン(LTC)
現在の価格 | $106.67 |
---|---|
Coin Price forecastの予想(2031) | $366 |
Digital coin priceの予想(2031) | $585.04 |
【14位】イーサリアム(ETH)
現在の価格 | $2,600 |
---|---|
Coin Price forecastの予想(2031) | $8,310 |
Digital coin priceの予想(2031) | $15,015 |
【15位】リップル(XRP)
現在の価格 | $0.71 |
---|---|
Coin Price forecastの予想(2031) | $1.96 |
Digital coin priceの予想(2031) | $3.86 |
15位以降はCoin Price forecastが予想していないため、ランキング付けせずに提示させていただきます。
クリプトドットコイン(CRO)
現在の価格 | $0.40 |
---|---|
Coin Price forecastの予想(2031) | ? |
Digital coin priceの予想(2031) | $2.19 |
LEOトークン(LEO)
現在の価格 | $5.89 |
---|---|
Coin Price forecastの予想(2031) | ? |
Digital coin priceの予想(2031) | $33.47 |
Curve DAO トークン(CRV)
現在の価格 | $2.38 |
---|---|
Coin Price forecastの予想(2031) | ? |
Digital coin priceの予想(2031) | $12.65 |
これらを見ると、Digital coin priceのほうが仮想通貨の高騰を予測していることが多い傾向がありますが、NFTゲーム系の仮想通貨であるSANDやAXSに関してはCoin Price forecastがかなりの高騰を予測しています。
世界のNFT (非代替性トークン) の市場規模は、2020年の5,471万米ドルから、2027年までに56億米ドルに達すると予測され、市場規模拡大が期待されています。
また、NFTは既に盛り上がりを見せているように見えますが、実はまだ仮想通貨マーケットの1%しか占めていません。このことからもNFT系の仮想通貨は今後も大きな期待ができるでしょう。
参考文献:NFTs may look like they’re everywhere, but they only make up 1% of the whole crypto market
ビットコインはデジタルゴールドなのか

仮想通貨の代表ビットコインは、しばしばデジタルゴールドと呼ばれます。
ビットコインは金(ゴールド)と同様、採掘(発行)できる量に限度があり、価値の貯蔵先として今後注目が高まっていく可能性を秘めています。
金(ゴールド)は安全な資産とされ、株価が暴落した際に資金の避難先として重宝されてきた歴史があり、ビットコインもその役割をデジタル上で果たすだろうという議論が行われてきました。
実際、多くの格付け機関はデジタルゴールドとしての役割を果たすと考え、今後は価格高騰が期待できるとしています。
しかし、ここ最近はビットコインと株価の相関性が高まってきています。
中国恒大集団の債務危機に対する懸念が市場に広がった際、株価下落につられビットコインも8%以上下落しました。
ウクライナ情勢における市場不安においても、金(ゴールド)は価格上昇しているにもかかわらず、ビットコインは下落を続けています。
つまり、ビットコインがデジタルゴールドという認識は、変えていく必要があるかもしれません。
ビットコイン支持者の多くは、ビットコインはデジタルゴールドとしての役割を果たすと言いますが、これが少し揺らいでいるのが現状です。
結局、仮想通貨に将来性はあるのか

ビットコインはデジタルゴールドとしての価値があるかどうかはまだ議論の余地がありますが、仮想通貨のシステムそのものは堀江氏が指摘するように明らかに画期的で、我々に様々な恩恵をもたらすでしょう。
また、NFT分野はこれから更なる市場規模の拡大が期待できるため、仮想通貨に将来性がない とは言い切れないでしょう。
多くの格付け機関や金融機関はビットコインやイーサリアムは長期的に見れば高騰すると予測していますし、それはAI分析も同様です。
それでもビットコインなどの仮想通貨の適正価格に関してはウォール街でも意見が非常に割れており、予測するのが非常に難しいのが現状です。